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08:SNSの活用で不用品をリサイクル(mixi/ あげますください東京都・全国コミュニティ)

季刊『社会運動』2019年1月【433号】特集:0円生活を楽しむ―シェアする社会

 mixi(ミクシィ)は、2004年から開始している日本のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の先駆け的存在だ。mixiへの登録はインターネットのサイトから自分のメールアドレスやプロフィールを作成すれば完了する。登録は実名でもハンドルネーム(ネット上の名前)でも可能だ。
 mixiには同じ趣味や興味、地域やビジネスなど、同好の士が集まるコミュニティ(通称コミュ)というグループがあり、mixiの会員なら誰でも立ち上げることができる。そんな数多のコミュには、不用品交換を目的とするものもたくさんあり、かなり頻繁にやり取りされている。今回は、「あげますください東京都・全国」の利用体験をお届けする。

 

知っておこう 「あげます ください」コミュニティの仕組み

 

 トップページには「家具や家電、中古品、引越し不要品、その他なんでも捨てるにはもったいないものをリサイクルしよう」と書かれている。ここは無料でリサイクルするコミュニティで、コミュ内には様々なルールがあり、違反すると管理者に投稿を削除される。主な禁止事項は、転売目的、CDのコピーやコンタクトレンズなど著作権法や薬事法といった法律に違反する譲渡、同様の内容・文章を複数投稿することや、生き物を取り扱うことなどだ。あげるだけ、もらうだけなので、物品を交換することも禁止されている。そして、それぞれの交渉は自己責任が原則だ。
 不用なものを誰かに譲りたい人は、コミュ内にトピック(通称トピ)を作成する。そこには「何々をもらってください」というタイトルと、品物の名称や形状、使用期間、希望する人はどうしたらよいかなどが書かれる。例えば、「高さ120センチの本棚、3年使用、取りに来てくれる人に」というような内容になる。また、トピには品物の画像が数点掲載されている。
 それらを見て、欲しいと思った人は、持ち主(譲りたい人)にメッセージ(mixi内でやりとりできるメール)を書く。人気のものはたくさんの応募者がいる場合も多い。応募者の中から持ち主が譲ろうと思った人と、会って渡すか、宅配等で送るかなど受け渡しの条件を確認し、実際に受け渡して完了する。逆に欲しいものがある人は、「ください」というトピを作成し、同様にやり取りをすすめていく。

(P.135-P.136記事抜粋)

 

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