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市民セクター政策機構

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一緒に食べにおいでよ


 食事の後の自己紹介では、「ママの会@神奈川」で活動する女性が、小学生の娘とカレーに目がないという夫に声を掛け三人で来店、カレー作りのボランティアに来た女性は男の子連れ、同じく男の子と一緒に来た女性は子ども食堂に関心があるという。保育園児を連れた男性は「妻がここを教えてくれたので」と来店のきっかけを話す。
 神奈川の子ども食堂をインターネットで検索して知った、地域でつながる場というコンセプトにひかれて来てみたかったと話す「九条の会」で活動する男性、持参のみかんを全員にふるまってくれた女性など、来店の動機は様々だ。中にはいずれ子ども食堂をやりたいという定年退職した人、カレー好きの連れ合いを誘って来店した女性も「いずれ食事作りのお手伝いができれば」と子ども食堂の活動に期待する人もいる。
 「ナナ食堂」には自前の開催場所があり、運営メンバーが調理などのボランティアもできる。だが「子どもたちが集まってくるにはまだ時間がかかりそうです」と柴田さん。近隣の保育園に「ようこそ ナナ食堂」の案内チラシを配布し、自主企画の講座や貸しスペース事業のネットワークを通じて開催を告知するなど手探りの試みが続く。
「貧困かどうかに関わらず、この地域に合ったやり方でいろいろな人がつながる輪を広げていきたい。『一緒に食べにおいでよ』のメッセージが本当に食事支援を必要としている子どもたちに届くことを目標に、『ナナ食堂』を継続していきます」(柴田さん)

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