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市民セクター政策機構

市民セクター政策機構 市民セクター政策機構は、生活クラブグループのシンクタンクとして、市民を主体とする社会システムづくりに寄与します。

団体紹介① 企業組合プランツヘルパーすこっぷ(神奈川県横浜市)
「超高齢時代に対応する女性中心の庭師集団」

【好評!増刷しました】季刊『社会運動』2021年7月【443号】特集:ワーカーズ・コレクティブ―労働者協同組合法を知る

超高齢時代に対応する女性中心の庭師集団

 

 ザクロ、クロモジ、月桂樹、コニファー……。
 剪定の担当を決めると、5人のメンバーそれぞれが持ち場に移動した。のこぎりを入れた月桂樹の匂いが、春風に誘われ漂ってくる。ここは、横浜市にある依頼主の庭。「企業組合プランツヘルパーすこっぷ」の作業現場だ。この日は、半日で庭の剪定を請け負っている。
 脚立に乗ってジューンベリーの枝を切る女性が、すこっぷの代表古山真千子さんだ。ワーカーズ・コレクティブを立ち上げて7年目。現在のメンバーは16人。ほとんどが女性で、花や庭仕事が好きなメンバーは全員、起業してから知り合った仲間だ。
 古山さんがワーカーズ・コレクティブを起業したのは、2人目の子どもを妊娠していた時期だった。造園会社を辞めていたものの、上の子の保育園も決まっており、次の働き場所を探していた。当時、神奈川の生活クラブ運動グループにより、ワーカーズ・コレクティブ起業のための「支援室」が設けられていた。折良く、支援室のチラシが生活クラブ生協組合員の古山さんの目にとまる。子育てをしながら、これまでの造園の仕事経験を生かせないか。そう考えていた古山さんにワーカーズ・コレクティブという働き方が浮上した。やがて、その思いがすこっぷの設立につながった。

(p.8 記事抜粋)

 

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