ワクチン問題Q&A(コンシューマネット・ジャパン 古賀 真子)
Q ワクチン打たせていいか迷っています。
判断基準を教えてください。
A 医療行為ですので、一言では言えません。
しかし、悩んでいる方に「ワクチン簡単チェック」をお教えします。
ワクチンを打たせるか打たせないか、医療行為なので、とても一言では言えません。それぞれの病気の発生状況やワクチンの有効性、安全性に加えて、その子どもへの接種が必要かどうかで判断すべきです。しかし行政からお勧めの通知が来て、これだけワクチンが増えると多くの方、特に真剣に子どもの健康を考える方が悩むのは当然のことです。悩んでいる方に、私たちは「ワクチン簡単チェック」というものを考えました。最低限のメッセージですがこのようなものです。
①日本にその病気はあるのか?
②ワクチンで防ぐ必要があるのか?ワクチンで防げているのか。
③常在菌にワクチンが必要か?
④有効性はあるのか?
⑤副作用はどうなのか?
誤解を恐れずに、このチェックの現時点での私の答えを言います。
①日本で病気がほとんどない疾患に、ジフテリアや、WHO(世界保健機関)によって日本国内での根絶宣言がなされているポリオなどがあります。ということで、この予防接種は不要です。また日本脳炎は北海道では、このウイルスをもった蚊がいないので当然不要ですが、北海道以外でも子どもがかかる病気ではないので不要だと考えます。
②おおむね軽症のため防ぐ必要がない感染症には、風疹、おたふく風邪、水痘(水ぼうそう)、ロタがあります。こうした感染症は、昔は子ども時代に普通にかかり、しばらくすると治っていたものでした。適切な医療が期待できるところでは不要です。
③常在菌というのは、人の体の中に存在する細菌のことです。ヒブ、肺炎球菌、ヒトパピローマウイルスは、この常在菌です。常在菌すべてに対応できるワクチンはなく不完全なワクチンは不要です。
④効果がない、あるいは効果が定かではないワクチンには、BCG(一部効いている結核もあるとされていますが、流行のおそれのある大人からの感染を防ぐための大人への対策の方が有効です)、インフルエンザ、ヒトパピローマウイルスワクチンがあります。
⑤副作用が大きいものには、日本脳炎ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンがあります。こうしたワクチンはその実態は詳しく知らされていませんが、今まで大変な薬害とも呼べる重篤な被害を出してきました。
そしてワクチンを選ぶ際、一番に考えるべきことは、やはり子どもの体のことです。子どもの健康状態を基準に何が必要なのかを吟味することが親に求められると思います。気管支の弱い遺伝的な病気を持つ子どもであればヒブや肺炎球菌に対するワクチンが必要な場合もあります。基本的には子どもの体質・体調をよく考え判断すべきでしょう。
新しいワクチンが導入される前の、予防接種が5、6歳が中心であった1990年代にはこのような考え方でよかったのです。
しかし、1歳前の接種が増加した今、判断できる材料が十分ではないために、いきおい勧められるままに接種をすることになろうかと思います。免疫系統が未熟な赤ん坊にこれほどのワクチンを打つことになったのは本当にこの10年のことです。ワクチンと発達障害の研究も進められていますが、まだはっきりとした結論は出ていません。
生後数カ月が一番悪化すると言われる病気に対応するヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンは、1歳過ぎたら打つ必要性は少なくなってくるはずです。BCGも生後数カ月までに接種しないと効果がないとされてきたものが、ワクチンの増加により接種期間が伸ばされて副作用被害が増えています。そんなシンプルなことも情報提供されずに進められているのが今の予防接種制度なのです。
(P.112~P.115記事から抜粋)