団体紹介⑥特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブ青いそら(埼玉県三郷市)
「前提は、この地でずっと一緒に生きていくこと」
埼玉県三郷市文化会館の一角に、緑豊かな早稲田公園を一望する「コミュニティ・レストラン 青いそら」がある。地域の人びとが気軽に立ち寄り、食事をし、語らうことができるこの場所が、「ワーカーズ・コレクティブ青いそら」の活動拠点だ。
青いそらの事業は、大きく二つに分けられる。一つは、コミュニティ・レストランという「場」の運営。もう一つが、地域の人びとの困りごとに対応する社会貢献。二つは大部分でリンクしている。
コミュニティ・レストランとしての在り方
コミュニティ・レストラン 青いそらは、自宅で食事をとるのと同じように利用できる「地域の食卓」だ。メニューは、色とりどりのおかずが入った日替わり弁当(500円)、平田牧場の三元豚を使った生姜焼き丼(550円)、水を一滴も使わないドライ風カレー(600円)など、手ごろで家庭的。各種惣菜の販売や、弁当の宅配にも力を入れている。
店内奥の一角は、地域住民の作品を展示したり、グループでの会議やワークショップにも利用できるコミュニティ・スペース。市の委託事業である「介護予防サロン」が定期的に開催され、高齢者の集いの場ともなっている。
近年の利用状況について理事の浅草秀子さんに話を聞いた。
「従来、(三郷市)文化会館では、有名アーティストのコンサートが数多く開催されていて、公演当日はレストランにも行列ができるほどでした。その収益を得ることで、収益を目的としない社会貢献事業とのバランスを取っていたのです。
(p.48 記事抜粋)