子ども選挙で子どもも学校も政党も民主主義を練習する
鐙<あぶみ> 麻樹:ジャーナリスト・写真家
小学生や中学生に投票の練習をさせて、政党政治を教える。日本だと難しそうなことが、北欧ノルウェーではさらりと実行にうつされている。
子どもの権利保護のための組織「セーブ・ザ・チルドレン」ノルウェー支部の「子ども選挙」には、義務教育で政治を楽しく学ぶヒントがいっぱいだ。北欧には「学校選挙」という高校生を対象とした模擬選挙があるが、この敷居をさらに低くして、10~15歳の小学校高学年と中学生を対象にした模擬選挙が子ども選挙だ。
ここまで年齢が低い層を対象とした政治教育は北欧でも珍しい。まだ歴史は浅く、初めて開催されたのは2017年のノルウェー国政選挙、2回目が2019年の統一地方選挙だ。学校でのデジタル投票がメインだが、自宅から投票する子どももいる。人口530万人の国で、2017年の選挙直前の20日間で公式HPのページビューは268万回超。注目度の高さを証明した。
(p.142ーp.143 記事抜粋)