気候危機へのアクションは気候正義から
(フライディーズ・フォー・フューチャー仙台 池澤美月/フライディーズ・フォー・フューチャー富良野 山下楓太)
―お二人が気候危機に関心を持ったきっかけを教えてください。
池澤 はじまりは貧困問題への関心でした。中学生のときに『明日、ママがいない』(2014年・日本テレビ系列)という、児童養護施設を舞台にしたテレビドラマを観て、貧困のなかで生きる子どもが安心して暮らせる社会を実現したいと思ったんです。
それからいろいろな社会問題について自分なりに勉強するなかで『これがすべてを変える 資本主義vs気候変動』という本に出会いました。著者はナオミ・クラインというカナダのジャーナリストで、いままさに気候危機という大変な事態が起きていることを知りました。企業や社会システムが気候変動を引き起こしているということが良くわかり、自分も何か行動しなければと感じたんです。
山下 4年前、中国が世界から受け入れてきたプラスチックゴミの輸入を禁止するというニュースを聞いて、日本が海外にゴミを押し付けている現実を知りました。そのせいで現地の貧しい人びとが苦しみ、川が汚染されているという不正義に大きな怒りを覚えたんです。
また、自分が暮らす北海道の学校にはエアコンがありません。暑くならないはずのこの土地で夏には制服が汗でぐしょ濡れになったり、近所で洪水が発生したり、大型台風に連続して襲われるなど、これまでになかった気候変動の影響を肌で感じるようになりました。それで高校生になってSNSでFFFの存在を知り、メンバーになろうと決意しました。
(p.19-P.20 記事抜粋)