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市民セクター政策機構

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●「減反政策」から「直接支払い」に
明治大学農学部食料環境政策学科教授 作山 巧

【まもなく発売】季刊『社会運動』2026年1月発行【461号】特集:「米が足りない」のなぜ

米騒動の背景に半世紀の減反政策


―今回の米不足と価格高騰の背景について教えてください。

 農水省は2025年8月、「今般の米の価格高騰の要因や対応の検証」を公表しました。23年産と24年産の主食用米については生産量減少と需要増加を正しく見通せず、結果的に2年間で60万〜80万トンが不足したことが価格高騰を招いたと総括しています(下図参照)。生産量減少の要因としては、記録的な高温による品質低下が挙げられ、精米歩留まりが悪くなったせいで実際に流通できる量が減ったとされています。需要増加の背景には、ロシアのウクライナ侵攻によって小麦価格が高騰した影響で一人あたりの米の消費量が増えたことに加えて、外国人観光客の増加で外食や宿泊施設での米の消費が拡大したと説明されています。

 もう一つ、今回の需要増加に大きく影響を与えた要因があります。2024年8月に宮崎県で震度6弱を観測した日向灘を震源とする地震の発生を受けて、気象庁が初めて発表した「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」です。米は収穫直前で在庫が1年で最も少ない時期で、すでに諸々の事情からギリギリの在庫だったところ、地震発生への警戒が広がるなか、多くの消費者が備蓄のために米を買い、スーパーの棚から一斉に米が消えました。瞬間的な買いだめで在庫切れとなり、価格高騰に拍車がかかってパニックが広がりました。

(抜粋)

「減反政策」から「直接支払い」にという見出しのインタビュー記事。明治大学農学部教授・作山巧氏のモノクロ写真とプロフィールが掲載されています。内容は2024年の米不足と価格高騰を背景に、政府の備蓄米放出後の混乱や「令和の百姓一揆」運動、農家の所得問題と食の持続可能性について、専門家の視点から今後の農政の在り方を問うものです。

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