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■2017年1月31日「琉球新報」に『社会運動』(425号)が紹介されました。

施行後70年の改憲論議

一人一人考えなければ 

国民の無関心さに懸念

【2017年1月31日付け「琉球新報」抜粋】

 

心配なのは国民の無関心だと西田亮介は言う。

人々の情動を揺さぶる情報を巧みに使い、世論を支配し社会を操ろうとする政治手法が広がっていると警告。

国民不在の状況で改憲発議や国民投票を迎える事態を憂う。

「生活者がよく理解しないまま、なんとなく曖昧模糊(あいまいもこ)とした雰囲気のまま改憲が実現すれば、立憲主義も国民主権も空文化して」しまう。それを防ぐには護憲派が「条文護持」に固執せず「議論を活発化すること」が求められると説く。(東京工業大学准教授の西田亮介「憲法改正準備、着々と進行(「ジャパン・インデプス」1月2日)

そうした声に呼応するように『社会運動』(425号)が「護憲派による『新九条論争』と題する巻頭特集を組んだ。

「解釈改憲の歯止め」として新たな9条が必要とするジャーナリストの今井 一「国民投票は九条を甦らせる」に対し、政治学者の杉田敦「九条は立憲主義の原理を示す」などが反論。

発行元の市民セクター政策機構専務理事の白井和宏は「改めて九条の未来を考えつづけ、友人・隣人と議論を開始していただく」と意図を説明し、読者が主権者として意見を持つ契機になれば、と期待する。

甘い!とばかりに弁護士の猪野亨「自民党が新たな改憲策動」(「プロゴス」1月4日)は声を大にする。学級会」ならいざ知らず、権謀術数が渦巻く政治の世界の改憲論議では、議論に応じるだけで「9条改悪」への加担を意味するのだ、と。

一理ある。けれど今は、国民一人一人が自身の価値観や生き方を問い直し悩み抜かない限り、9条は「本当に私たちの憲法にはならない」と語る今井の言葉に熱を感じる。政治も憲法も、プロに任せきりでいいはずはないのだから。

(敬称略)

DOC170213-20170213125627